CASE 01
「なぜ、私たちはすれ違うのか」 ―夫婦関係の再構築
- 相談概要
夫婦間の長年のすれ違いに加え、夫の不貞が発覚し、夫婦関係を継続するか離婚するかの判断を迫られていた。妻は夫の不貞に対する反省を求める一方、夫は、これまで妻から十分に話を聞いてもらえなかったことや、夫婦間で積み重なってきた不満や孤独感を抱えていた。互いに異なる「問題の始まり」を捉えていたため、それぞれの価値観や思考・行動のパターンが夫婦関係にどう影響してきたのかを整理し、関係の再構築を検討した。
- 回数・期間
合計18回(ひとりで相談16回、ふたりで相談2回)。
2週間に1回程度のペースで、約1年間の継続相談。
- 経過
当初、妻は夫の不貞に対する反省を、夫は夫婦関係の中で受けてきた傷つきや孤独を強く訴えていた。そこで、どちらの主張が正しいかを判断するのではなく、それぞれの経験や感情を整理していった。夫については、相手に合わせて衝突を避ける一方、不満を抱え込んでしまう自身のパターンを振り返った。さらに生育歴や対人関係を振り返る中で、自分の希望や欲求を伝えることを後回しにしてきた傾向に気づいた。「なぜその行動に至ったのか」を自身の選択として捉え直し、感情や行動を客観的に捉えることを重ねた。妻についても、夫の気持ちを十分に受け止めてこなかった可能性や、相手に求める「反省」のあり方について振り返った。
- 改善点
夫は自身の行動や感情を客観的に捉え、「なぜ自分はそのような選択をしたのか」「今後どうありたいのか」という内省を深めるようになった。また、自分の意思や欲求を言葉にし、自分の軸で判断することを意識するようになった。夫婦関係においても、過去の出来事だけを追及するのではなく、現在の相手の変化にも目を向けるようになった。相手を変えるのではなく、自分自身の考え方や行動を理解した上で、これからの関係を考えていくという視点を持ち始めた。

